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Web3を支えるインフラを目指して。NURO創業メンバーが語る未来地図

10年後の世の中は、どのようになっていると思いますか?

高速光回線とモバイル通信サービスから始まった「NURO(ニューロ)」は、2023年4月にサービス開始から10年を迎えました。この10年でIT技術はさらに進歩し、私たちの暮らしはより便利になりました。この先の10年を想像すると、どのような世界になっていくのかワクワクしますよね。

NURO10周年を前に、ソニーネットワークコミュニケーションズでは社員向けイベントを開催。NURO創業メンバーの渡辺、後藤、峯村3名によるトークセッションを行いました。当日の模様を、noteの読者の皆さまにもご紹介します。

左から、後藤 浩士(NURO事業部建設管理部部長)、渡辺 潤(ソニーネットワークコミュニケーションズ代表取締役 社長)、峯村 竜太(ミーク代表取締役 社長)

日本の足腰になる事業を。NURO立ち上げ時の想い

渡辺:NUROの立ち上げに向けた新規事業準備室メンバーは私が最初で、その後に峯村さん、後藤さんと少数で立ち上げてきました。通信事業を始めるには監督官庁である総務省への届出が必要ですが、その資料作成を担当していたのが、固定通信側は主に後藤さん、無線通信側は峯村さんです。 NUROは、まさにこのメンバーから始まりました。

立ち上げ時に考えていたことは、今でも覚えています。これからの日本の国力の足腰とは何かを考えたときに、それは明らかに通信インフラだと思いました。当時は日本が無線通信業界の先頭を走っていたものの、固定通信はあまり進んでいなかった時代です。我々が固定通信の領域で高速通信を手がけることにより、日本の通信業界を牽引し、さらには国力アップを狙っていきたいと考えました。また、ソニーグループにはゲーム、音楽、映画など多様なエンタテインメントコンテンツがあるので、高速通信はグループに対しての貢献もできると感じていました。

当時、峯村さんとふたりで企画を作っていたのを覚えていますが、振り返ってみて記憶に残ることはありますか?

峯村:さまざまなことを学べたと思っています。渡辺さんの頭の中にあったNUROの企画骨子を事業化していく中で、関係者へどのように説明すればしっかり企画の内容が相手に伝わるか、関係者を巻き込んでいけるかは、非常に勉強になりました。

渡辺:後藤さんはいかがですか?

後藤:私が最初に取り掛かったのは、OLT(光回線終端装置)のベンダー探しでした。従来の約2倍の通信速度を実現できると言われていたGPON(※)を導入したかったのですが、国内に取り扱えるベンダーさんがいなかったんです。そこで海外で開かれていた展示会へ足を運び、ベンダーさんにコンタクトを取ったのを覚えています。入社してすぐのことでしたね。

渡辺:私が急に「GPONでやりましょう。」と言い始めたから、実現していくのは大変でしたよね。

後藤:(笑)。企画のおふたりがいて、私は実行部隊として走り回る日々でしたね。

※GPONとは、Gigabit capable passive optical networkの略。ITU-Tで標準化された光ファイバー通信における伝送規格の一つ。

NUROが変えてきたもの、変えていくもの

渡辺:NUROが世に出てから10年。1番変わったのは何だと思いますか?

峯村:認知度が大きく変わりましたよね。先日、社外の方から「初めて一人暮らしをする子どもが、部屋の回線は『NURO 光』でないと嫌だ、と話しているんだよね。」と聞き、それってすごいことだなと思いました。そういった認知のされ方を肌で感じるようになったのは、明らかな変化だと思います。

渡辺:お客さまの見る目が変化していると思いますが、業界としても固定通信は変化していく必要がありますね。

後藤:この10年でNUROは様々な取り組みをしてきたつもりですが、まだまだ変えていかないといけないと感じますね。

渡辺:日本国内で見れば「NURO 光」は通信速度などを評価いただいていますが、海外に目を向けると、人が介在せず全自動で開通する仕組みなどがあり、だいぶ差をつけられていると感じます。通信速度を変えたいときにWeb上でオーダーするだけで変更できるのは非常に便利ですよね。

後藤:そういった情報をどのようにキャッチアップしていくかも重要です。社内でも随時展開していきたいですね。

渡辺:これからNUROがより大きくなり成長していくためには、固定通信以外のものも必要になってくると思います。ミーク社では、いろいろなことをやっていますよね。

峯村:そうですね。BtoBをメインに、データ蓄積やAI活用など周辺領域で積極的にトライしています。通信事業においては「通信の秘密」を守らないといけないですが、こちらを配慮した上で、BtoB領域では利活用する流れになってきていますね。

渡辺:個人情報とは異なり、BtoB領域はユーザーが望むならデータやAIの活用などがさらに進んでいくと感じます。私たちが先陣を切って新たなサービスを作っていけると、もっと面白い世の中になっていくのではないかと思います。

「当時の苦労はどう乗り越えた?」「10年後の未来はどうなる?」社員からの質問

渡辺:今回、社員の皆さんからいくつか質問をもらっています。

【質問】
NUROの立ち上げで苦労したことと、どのように解決していったかを教えてください。また、新規事業の企画・立ち上げから拡大にあたり、大切だと思うことは何ですか?

峯村:私はつらいことは早めに忘れるたちなのですが、やはり前例がないことによる難しさはありましたね。事業の企画側と、それを初めて聞く側には温度差が当然あって、過去の実績がない場合は、どのように説得すればその差を埋めていけるか、そのためにいかに表現するか、というのは特に苦労したポイントでした。数字に落とし込んで蓋然性を確かめたり、説明資料ではミスリードしないように慎重を期したりと、努力を重ねた記憶があります。

渡辺:前例のない新規事業では、誰しも不安を感じるものだと思います。それを思うと、 NUROの企画を受け入れた当時の経営陣の振る舞いは素晴らしかったですし、私自身もそうでありたいと思います。

後藤:新規事業では想定し得ないトラブルが当たり前のように起きるものですが、当時はいろいろなアクシデントに頭を悩ませていましたね。さまざまな要因で遅れるスケジュールをどのようにリカバリーするかは、毎週の経営会議で聞かれていました。今思うと、「どうにかします」と感情論で答えていたような気がしますが(笑)。

新規事業では、失敗もアクシデントもある程度は起きるもの。そう割り切って、いかにリカバリーするか、どのように戦略を立て直すか、そして経験を糧にしていかに成長していくかに発想を転換させることが重要だったのかなと思います。

渡辺:2年で立ち上げると目標を立て、実際に2年1カ月でサービスインしました。大きな事故もなく、よくスケジュール通りに進みましたよね。

後藤:最後の方は「目標に対して、さらに高い目標を設定しておく」というやり方をしていました。意識的に時間的なゆとりを作り、有事の際にリカバリーできる余地を残しておくことで乗り切りましたね。

また、完璧な状態で立ち上げることにこだわりすぎると、余計な時間とコストがかかってしまうので、まずはコアの部分を確実に作り上げて、そのほかの部分は運用でカバーする発想で動いていました。目標を正しく設定することも新規事業の立ち上げでは重要かもしれませんね。

【質問】
この10年で会社はどのように成長していると思いますか?

渡辺:NUROのサービスイン前、当社はISP事業が中心ではあったものの、エンタテインメント領域にも注力していた時期でもありましたね。当時のソニー株式会社による完全子会社化を期に、もう一度通信を中心に立ち上げ直したという点が、一番大きく変わったところだと思います。

峯村:当時はエンタテインメント分野の子会社も多く、ゲーム事業もありましたね。私はさまざまな事業を兼務していたので、やれることがたくさんあって面白いなという印象を受けたのを覚えています。完全子会社化後は会社を取り巻く環境が大きく変わりましたが、やるべきことに冷静に取り組める「変化への強さ」がソニーネットワークコミュニケーションズにはありましたね。

渡辺:この10年で社会やソニーグループの環境も大きく変わり、かつてエンタテインメント事業に注力していたときと現在は環境が似ているとも感じています。これからもう一度、通信をBtoBや周辺領域へ再拡大させていく段階にきているのだと思います。

峯村:さまざまな事業を展開するソニーグループの一員であることは、とても恵まれているし、ユニークな点。他の会社にできないことがいっぱいあるのではと思いますよね。

渡辺:そうですね。これだけ好きにやらせてもらえる会社もなかなかないので、ぜひチャレンジしてほしいと思います。

【質問】
10年後の NUROはどのようになっていると思いますか?

渡辺:10年後の私たちは、Web3の時代を支えるインフラ事業者になっていると思います。固定通信と無線通信以外にも、他の通信を手がけている可能性があります。

これからは固定通信と衛星通信の時代になり、Web3のインフラストラクチャーがメインのビジネスになるでしょう。ただし、データを使ったビジネスはまだまだ残り、AIも一層重要になってくると思います。ソニーネットワークコミュニケーションズは今まで以上に存在感を持っている会社になると思いますし、NUROは重要な役割を担うようになると考えています。

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