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映画や旅行はポイントで、ボランティアや孫の世話に使える休暇も。多彩な制度が多様な働き方をかなえる

自分らしくいるために、私はこう働きたい。

働き方の「当たり前」が少しずつ変わり始めた昨今。一人ひとりのそんな思いを実現させられる会社であるために、ソニーネットワークコミュニケーションズの人事部では日々制度の新設と見直しに取り組んでいます。

2022年にはコアタイム制を廃止し、いつどのように働くかを、自分自身で決められるようになりました。福利厚生についても随時アップデートし、無い制度は新しく作る。スピード感を伴う改革を推し進める人事部の二人に、制度改変の裏にある考えや今後実現させたいことなどについて聞きました。


ときには思い切って委ねてみる。コアタイム制廃止を実行・継続できた「データの裏付け」

――「働き方改革」が唱えられて以降、私たちの働き方は少しずつ変わり始めています。今思うと、かつての社会における働き方は、いろいろなことを犠牲にしていたように感じます。

大塚:そうですね。私自身、社会人スタートは2015年のことで、当時は世の中の目がまだ「働き方」に向いていませんでした。前職では残業も当たり前で「男性の育休取得はもってのほか」という空気感があったのを覚えています。本人も大変だったでしょうし、ご家族にも影響が及んでいたのではと思います。

稲恒:私も、子どもの頃から父は毎朝早くに出社し21時以降に帰宅するのが当たり前で、子ども心に「社会人というのはそういうもの」と思っていました。平日は特に、家族で過ごす時間をつくることが難しく、家事や子育てはすべて母が担っていました。

企業が定める働き方に合わせて生活スタイルを変えざるを得なかったかつての時代から、この数年で、プライベートの大切さ、自分や家族が「いかに人生を生きるか」に焦点が向いてきたのは、非常に喜ばしいことだと感じています。

――ソニーネットワークコミュニケーションズでは、テレワークの浸透とコアタイム制の廃止が、社員の働き方を大きく変えたと思います。撤廃のきっかけは何だったのですか?

大塚:きっかけは新型コロナウイルスの感染拡大でした。それ以前は、多くの社員が決まった時間に出・退勤していましたが、感染防止対策としてテレワークの推奨とコアタイムの短縮措置を実施。出社する場合でも「通勤ラッシュを避けるための時差出勤」を可能にしたんです。

しかし時間の制限がある限り、住んでいる場所によっては「規定の時間に出社するために満員電車に乗らざるを得ない」という人もいました。感染拡大が長期化する中、それでは本質的な解決につながらないと感じたため、コアタイム制自体も撤廃し、月の所定労働時間の範囲内でフレキシブルに働けるようにしました。

――ビジネスタイムを設けていないことも特徴的ですよね。

大塚:制度についての議論を重ねるなかで、人事部の中でも「何時から始業すればいいか、現場に混乱が生じるのでは」という懸念がありました。しかし、部署やその人が受け持つ仕事内容によって適切なビジネスタイムは異なるもの。そのため、どのように働くかそのものを個人に委ねることにしたんです。

――思い切った改革を進める際には、不安もつきものだと思います。生産性やチームワークへの支障について心配はありませんでしたか?

大塚:どのような制度でも、新たに導入する際には、そのような懸念を持ってしまうことはあると思います。しかし導入後にデータを取って調べてみると、それが杞憂だったことがきちんと証明されるんですよね。
 
一方で、コアタイム制の撤廃、テレワークの浸透で「つい働きすぎてしまう」「オン・オフの切り替えが難しいと感じる」人もいます。社員一人ひとりのワークライフマネジメントをいかにサポートできるかは考え続けています。

大塚 英俊(経営業務部門人事部/運輸業界を経て2018年入社。趣味は野球と音楽。昼休みには、野球好きの社員に声を掛けて近くの公園でキャッチボール)

積立休暇でボランティア、ポイントで映画や旅行へ。社員の声から生まれた福利厚生

――ソニーネットワークコミュニケーションズには、ほかにも特徴的な制度があります。その一つが「転勤同行カムバック制度」ですよね。

大塚:配偶者の転勤同行のために会社を辞めたとしても、戻った際に再入社できる制度です。この制度を導入する以前から、「配偶者の転勤についていかなければいけない。でも、キャリアも継続したい」といった声は、年に数件ほど挙がっていました。

会社としても、チームの中心となって業務を推進する中堅社員が、このような事情で退職せざるを得ないことへの対策は課題でした。この制度があれば本人のキャリアも再開できますし、また戻ってきてくれたら会社としても嬉しいということで、導入を決めました。

稲恒:ちょうど導入のタイミングで、パートナーの方の海外赴任によって退職する社員がいて、早速この制度を利用してくれました。再び戻ってきてくれるのを私たちも心待ちにしています。

――福利厚生では選択型の「カフェテリアプラン」(※1)を採用。独自のメニューなど充実した内容ですが、導入の目的は何でしょうか?

大塚:福利厚生の充実により社員の心身の健康を支援するという目的で、「カフェテリアプラン」を導入しています。多くの社員がコンスタントに利用しています。

(※1)「カフェテリアプラン」とは、社員にポイントを配布し、そのポイントを使用して好きな福利厚生を利用できるというもの。幅広い選択肢から自分が好きなものを選択できるメリットがある。

多彩なメニューから各自で用途を選べるため、全員に利用の機会がある

稲恒:もっとも用途が多いのは「食事補助」。デリバリー系サービスの利用料も、ポイント枠内であれば給与とあわせてキャッシュバックします。ほかには、レジャーや旅行、エンタメ系メニューも人気で、映画、スポーツ観戦、宿泊予約、ジムなどで使われていますね。「年末にはおせちの注文ができたよ」「ここで使えたよ」と社員同士で情報交換されていて、コミュニケーションの活性化にもつながっていると感じています。

――プライベートと仕事の両立の観点から、両立支援制度の見直しも行われていますね。

大塚:これまでの両立支援制度は、ほとんどが「育児・介護にかかる事由」に限定されていましたが、誰もが1時間単位で区切って利用できるように変更しました。また、慶弔休暇の使用期限を、事由発生後3カ月から6カ月に延長するなど、より制度を活用しやすいよう細かな見直しを図っています。

稲恒:同じく、積立休暇の利用用途も、従来の「私傷病、妊娠/出産/不妊治療、子の看護、介護」に「孫の看護、ボランティア活動」を追加。事由の追加に伴い、日数は倍にしました。

大塚:実は、災害発生時などに「ボランティアに行きたいが利用できる制度はあるか」と問い合わせをもらったことがあったんです。より多くの社員が利用できること、社会貢献につながることから、ボランティア事由を含めることを決定。この制度があることで、社会貢献活動に目が向くきっかけにもなるのではと考えています。

――育児にかかる事由も、範囲が「孫まで可」に拡大しましたね。

稲恒:社会全体の動きとして、共働き家庭の増加にともない、祖父母が育児をサポートするケースが増えてきています。対象範囲を拡大することで、将来的に長く在籍した社員への還元にもなりますし、より積極的な利用を促すことができるのではと期待しています。

大塚:積立休暇の取得事由は、まだまだ拡大させられると感じています。現状は育児や介護といった家族のための事由がメインですが、健康診断や人間ドック、通院など、現状有給休暇をあてているものを追加検討していきたいですね。

稲恒 舞里奈(経営業務部門人事部/食品業界を経て2024年入社。趣味はカフェ巡り。休日は友人と連れ立って話題のスイーツをチェック)

社員の声を聞きながら、時代と共に働きやすさを刷新し続けたい

――新たな制度はどのように作られていくのですか?

大塚:社員からの問い合わせや提案をきっかけに、人事部の中で議論し施行に至るケースが多いですね。社員一人ひとりの声を大切に、多様性を尊重しながら、よりよい職場環境を築いていければと思っています。

――制度を作る際、気を付けていることは何ですか?

大塚:幅広い世代や多くの方の悩みに寄り添う内容にすることです。限定的な層に向けた制度とならないよう、多くの社員にメリットをもたらすものにすることは、常に気をつけていますね。

稲恒:子育ても介護も当事者ではない私としては、これまで「利用者をサポートしなければ」というプレッシャーを感じることもありました。今回の拡充で、より多くの社員が利用できるようになり、ボランティアなど私自身も使える事由が追加されたことで、「自分も利用していいんだ」「私もサポートしてもらえる側なんだ」と気持ちが楽になりました。

――今後、人事部として力を入れて行きたいことを教えてください。

大塚:人事部が目指しているのは、「多様なニーズやライフスタイルに合わせて、すべての社員が働きやすい快適な環境をつくること」、「仕事だけでなく健康面やプライベートの充実が図れること」です。会社として健康経営を目指していくためにも、社員が心身ともに健康でいられる職場環境を整備していきたいと考えています。

稲恒:2023年には、これまで大切にしてきた考えを「人事ポリシー」として明記しました。人事として新しい施策や検討すべき事案が発生したときに、拠り所となる指針となっています。この人事ポリシーによって「会社が社員に向き合う姿勢」を明確にし、会社と社員が相互に尊重しあう関係性を築いていきたいと考えています。今後はより社内への浸透も図っていきたいですね。

人事ポリシー(「CHANCE」)

大塚:これからも、時代やライフスタイルの変化に伴い、新しい制度を導入していきます。世の中の動向を見ながらニーズを先取りし、社員の生の声が聞こえる距離で「みんなにとって働きやすい職場」を作っていきたいと思います。

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