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withコロナ時代のオフィスに必要なものとは?働く場所をイチから見直してみた

コロナ禍でのテレワーク、仲間の姿が見えずに困ったことはありませんか?

昨今注目を集めている、テレワークとオフィスワークの“いいところ取り”ができる「ハイブリッドワーク」。ソニーネットワークコミュニケーションズでは、2022年10月に新オフィスへ移転したのをきっかけに「従来型オフィス」から脱却し、仲間の姿が見える新しいオフィスを誕生させました。

そこで、ハイブリッドワークを見据え、オープンなコミュニケーションを促進する新しいオフィスのデザインに携わった9名に話を聞きました。


出社してもコミュニケーションが取りづらい。従来型オフィスの課題点

――はじめに、今回のプロジェクトについて教えてください。

渡辺(敏):今回のオフィスデザインにおける一番のポイントは、総務や経営層だけで考えるのではなく、社員主導で「働きたいと思えるオフィスづくり」を行ったことです。所属部署や職種によって働き方が大きく異なることを踏まえ、みんなにとって働きやすい環境を実現させるために、さまざまな部署からメンバーを募集しました。

――プロジェクトメンバーの皆さんが感じていた、従来型オフィスの課題点にはどのようなものがありましたか?

赤間:移転前は8フロアに社員が散ってしまっていたので、「どの階に誰がいるんだっけ」ということが頻繁に起きていましたね。組織変更も多く、その都度社内ホームページで探してフロアを行き来するような感じで。

遠井:そうそう。特にコロナ禍以降は、出社しても自分の部署の人としか会わないんですよね。関わりも薄くなり、違うフロアの人の顔が見えなくなっていました。違う部署とのコミュニケーションが取りづらいので、イノベーションも起きづらい状況になっていたと思います。

――コロナ禍になり、テレワーク中心の働き方になりましたが、変わったことはありますか?

金子:テレワークだと、作業に集中できたり、通勤にかけていた時間を家事にあてられたり、とメリットは多かったですが、コミュニケーションは取りづらくなりましたね。たとえば、社内とはいえ実際に会ったことのない人だと、相談したいと思っても気軽にチャットできなかったり……。

渡邊(健):たまに用事があって出社しても、1フロアにぽつぽつと社員がいる程度で、おのおのが自席で黙々と仕事しているので、誰とも会話せずに帰宅することもありましたね。

羽賀:テレワークとオフィスワークには、それぞれのメリットがありますよね。

大隅:テレワークとオフィスワークの両方のいい部分を組み合わせた働き方を実現するために、オフィスワークのメリットを最大限に引き出す場所づくりを目指しました。

オフィスデザインを担当したプロジェクトメンバー

要望の多かった「個別ブース」を、あえて減らした理由

――オフィスづくりはどのように進めたのですか?

池田:まずは事業部ごとに、どのようなオフィスを望んでいるのか、できる限り意見を集めました。さまざまな声が集まる中、特に多かったのは「個別ブース」の要望です。

羽賀:他に固定席の要望も多く、数としては社員の半数を超える約500名が希望していました。

渡邊(健):私は顧客情報を扱う部署に所属しているため、オープンスペースでワイワイと仕事をするよりは一人で集中できる環境が理想的。個別ブースや固定席が必要な気持ちは分かるのですが、出社して自分の席にこもるのでは、オフィスに来る意味がないので悩ましかったです。

羽賀:オフィスの自席でオンラインミーティングをして周囲の話し声が入ってしまった経験があることも、個別スペースを要望する声の多さに反映されていたように感じます。

金子:集中できて遮音できれば、個別に区切られている必要はないはず。その考えのもと、吸音パネルのある半個室ブースや音漏れしにくいテレビ会議専用席などを導入しました。

吸音パネルに囲まれた半個室ブース

遠井:特にテレビ会議システム専用席はモニターやマイクがあり、音漏れもしづらい特殊な設計。個別ブースや会議室を補う新しいものとして導入しました。

開放感のあるテレビ会議システム専用席。
相手方からの音声は上部のスピーカーから聞こえ、外部への音漏れもしづらい設計
壁がないため視界もひらけており、換気性にも優れている

渡邊(健):個別ブースの数を減らした分、一般的なオフィスよりも椅子と椅子の距離を広く取れました。あれだけ個別ブースを希望する声が多かったものの、新オフィス移転後は、フリースペースに座って仕事している人が大半なんですよね。

大隅:もちろん個別ブースもありますが、色々な働き方に合わせた什器も揃えましたし、ずっと個室ブースにこもって仕事をするのでは、本当の意味でのハイブリットワークが実現できないので、必要最低限の導入に留めました。社員の皆さんには、その点を意識してもらったうえで、効果的に個室ブースも利用していただきたいですね。

個別ブースは20席にとどめた

細井:このように、機能は満たしつつ、各人がこもらないで済む仕掛けをオフィスの各所に作りました。話しかけられず集中して業務を行いたいときは、窓際席も多く利用されています。

――偶発的なコミュニケーションが生まれやすいオフィスを目指したとのことでしたが、実際、コミュニケーションは取りやすいですか?

赤間:かなり取りやすくなったと思います。というのも、このオフィスは導線がN型なんです。オフィスの中央を斜めに抜けられるようにし、壁やパーテーションを減らして見晴らしを良くしたことで、人の顔が見えやすくなりましたよね。

池田:オフィスの真ん中には、丸テーブルやちょっとしたオープン席を作りました。ここは、軽い打ち合わせができる場所として活用されています。可動式のホワイトボードがあるのも、何気に便利ですよね。


丸テーブルは大人数の着席が可能で、会話が弾みやすい作りに
オフィス中央のオープンスペース

渡邊(健):すれ違いやすくするために、通路も広くしたんですよね。私は左半身に麻痺を持っており、普通のオフィスでは狭くて物にぶつかってしまうこともあったのですが、このオフィスではまったくないんです。仕切りがない分、周りを見渡せるので、とにかく歩きやすくなりました。

いずれのスペースでも通路は広くとっている。モニターも多くの席に設置した

遠井:オンラインミーティングでは通常アジェンダにある話しかしませんが、対面だったら違うことにも話が膨らみ、より有意義な会議が実現できるようになりました。

金子:フリーアドレスになったことで社内のデスクがきれいになったと思いませんか?

池田:わかります!固定席だとデスクの上が散らかりがちだけど、フリーアドレスだと、みんなが使う席だから、汚さずきれいに使おうという意識が働きますよね。

――他にはどのようなメリットを感じますか?

羽賀:私の部署ではよく社外向けにウェビナーを行っており、これまではオフィスの会議室を利用していたため背景がかなり殺風景でした。いつも場所選びに困っていたのですが、プレゼンしやすいスペースもできたので、今後活用していきたいですね。

プレゼンも可能なスペース。配信はもちろん、大人数でのブレストも可能

渡辺(敏):また、オフィスには「Nimway」(※)を導入しました。スマホから「今どの会議室が空いているか」「あの人はどこにいるか」を見られるので、非常に便利です。今後は、席の利用率などのデータも活用しながら、よりよいオフィス運用ができればと考えています。

※Nimway:フリーアドレスの導入・運用や社員の生産性向上をサポートするスマートオフィスソリューション。同僚の位置検索や、人感センサーによる座席・会議室の利用状況の可視化と分析、カレンダーと連携した予約機能などを備える。高精度のセンサーやソニー独自の屋内測位技術を組み合わせることで実現したサービス。

スマートフォンのアプリからも、会議室などの予約が可能

ルールからの脱却。自分たちで決める働き方とは

――新オフィスと従来型オフィスの一番の違いは何だと思いますか。

細井:従来型オフィスでは、「決められた場所」で「決められたルール」に則って「決められたこと」をやるのが求められてきたように感じます。それは、スペースに役割を持たせることで「オフィスでの働き方はこうするべきだ」という姿を作ってきたようなもの。

だから今回は、特に決めないことを決めたんです。その日の仕事に合わせて場所を移動する、ホワイトボードを使いたかったら自分で移動して打ち合わせする、休憩やランチなどその日の気分で好きな場所でとる。オフィスデザインにおいては、あえて場所に特定の意味を持たせることをしないようにしました。

用途を固定しすぎないことで、ミーティングだけでなく雑談や食事スペースとしても活用され始め、さまざまなコミュニケーションが生まれている

渡辺(敏):ここはみんなで作っていく、これから成長していくオフィスだと思っています。新しいオフィスの誕生により、よりハイブリッドワークがしやすくなったと思うので、場面に応じた働き方を社員それぞれが選択していけると良いですね。

細井:社内のメンバーにはいろんな人がいて、皆がいろんな環境で暮らしています。子育て中の方、介護中の方などライフステージも人それぞれ。仕事と私生活のバランスの取り方も千差万別なので、一人ひとりが働きやすい環境をサポートできるオフィスとしていきたいですね。


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